翼はいつまでも



■川上健一

■集英社
■2001年7月初版発行
■1600円(税別)
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野球部で球拾いに明け暮れる14歳のぼく。ある夜、ラジオから流れてきた曲に心を奪われる。
ビートルズの「プリーズ・プリーズ・ミー」
大人のやり方を真似することなんてないぜ!ぼくたちのやり方でやろうぜ!
自分は誰でもない、自分なんだ。自分を信じろよ!飾りを捨てようぜ!
ありのままの自分でなにがいけないんだ?少しだけ勇気をだしてみろよ!
思ったとおりやってみようぜ。ぼくはぼくの好きなことをやる。
君は君の好きなことをやれよ!
どういうわけか、ぼくにはそう語りかけているようにきこえた。
まるでぼくへの応援歌みたいにきこえ始めたのだ。そんなふうに思えた歌は初めてだった。
(文中より)

ものすごくさわやかな青春小説でした。
現代よりもずっとピュアで素直なティーンエイジャーの姿がこの本にはあります。
大人になろうと、湖まで自転車で野宿に出かけ、学校では目立たない存在だった
少女の本来の姿との出会い。斉藤多恵が学校ではけしてみせない、さまざまな
才能を夏の湖畔でいかんなく発揮する姿は読んでいてわくわくします。
そんな斉藤多恵とぼくの淡い初恋。とんとん拍子に行きすぎてにやにやしてしまいました。

30年後の中川先生のスピーチには心うたれます。

2001年本の雑誌 ベストワンに選ばれたというのも納得がいく一冊です。
読んで損なし!

Posted: 木 - 4月 20, 2006 at 09:15 午前              

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