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笑い声が聞こえる幸せ

夕飯は、オムレツでした。私達家族は、母のオムレツが大好き。離れている妹も。
私は食べられなかったんですけど。
ちょうど焼き上がる頃にお腹が痛くなっちゃって。
キッチンに行って母に、

「あとでひとりで食べるから、焼いちゃってくれる?ごはんはチンするから」
「ご飯は炊き立てよ」

えーっ!
ガス釜で炊いた、つやつやのあまーい炊き立てのご飯…。

でもお腹痛い。
それに何やら、家族(犬猫含む)の雰囲気がなんだか楽しそう。
団らんにだけでも参加したい。
でもしんどい。

結局、寝てました。
偶然、食事をしている部屋の隣りの部屋で寝ていたので、楽しい笑い声(人間はふたりですよ?しかも何十年も連れ添った老夫婦)が聞こえてきて、私も心がほっこりしました。
両親は、犬猫の挙動を見て、きゃっきゃっと笑いあっていたみたいです。

「頭で押してドア開けてる!」
「かんちゃんがじっと見てる!」
「おいしそうに(残飯を)食べるねえ」
「さっき、かんちゃんはドッグフードを10秒で食べた」(ほんとは25秒。私が計測済み)

などなど。

とくに父はかんちゃんに好かれまくってご満悦です。
ソファに座っていると、ひざによじのぼってきて顔を舐めようとしたり、
散歩に出るとき、待ち切れなくなって靴を履いている父の背中にのしかかったり、
忠誠を誓ったのは間違いないね。

元夫よ、もう、かんちゃんのあるじはあなたではないよ。
私のお父さんだ。
君主交代だ。

バカだから、やさしくしてるヒトに心を奪われただけだ、と言いたいだろうが、事実半分以上はそうなのだろうが、まあ、そういうことにしておいてくれ。

私は父に言った。

「かんちゃんは、お父さんのしもべにはなったけど、護衛にはならないよ。もし、熊に遭遇したら、絶ッ対にお父さんの後ろに隠れるよ」

それでも父はかまわないらしい。

のんちゃんの夢がくれたイイことは、隣の部屋から聞こえてきた笑い声だったんだろう。

のんちゃん、ありがとう。