ミンミは、やっかいな知恵を持っている。
それは、網戸を開けて脱走してしまうこと。
土浦の家では、寝室の網戸はぐいぐい頭で押してパッキンを外して出て行き、リビングは手でちょいちょいと開けて出ていた。
リビングは、100円ショップで売っているネットをがっちりと張って、ちょいちょいできないようにしたが、人間も利用できなくなってしまった(なので、ベランダへは隣の寝室経由でしか出られなかった)。
頭でぐいぐいパッキン外しは、覚えられると、本当〜〜〜〜〜〜にやっかいです。
結論としては、打つ手はありません。
しかし、畜生とは浅はかなので、リビングの網戸も寝室と同じ構造だということは理解できなかったらしく、ネットをがっちり張るまでは、ぐいぐい押してパッキンを外すということはしなかった。
あそこはこうやって、こっちはこうやって、と学習していたのだろう。
だから、この家で、頭ぐいぐいパッキン外しを覚えないことを祈っている。
しかし、ちょいちょい開けることは習得してしまい、ララちゃんと協力しあって(いつもはララちゃんにうなって威嚇ばかりしているのに)開けて、ふたりで脱走してしまう。
とりあえず、ちょいちょい防止のために「締付打掛鍵」なるものをつけた。
見ればわかるのに、買うまでは名称がわからないモノって多いですよね。
私は「倒して閉める鍵」と呼んでいました。
とりあえず、私の部屋に両面テープで設置。
しかしミンミは、両面テープの粘着力と格闘し勝利し、屋根をつたって遊びに行ってしまいました。
仕方がないので、なんとかしてアルミサッシにねじ留めしなくてはなりません。
とりあえず、あと4つ買ってきて、一番脱走率の高い1階のリビングに取り付け挑戦。
キリは歯が立たず、工具箱を漁って「ファイルソー」でぐりぐりしてみる。
おっ、少し削れた。
あっ!
ここに、とんかちでクギを打って穴を空けるのはどうだ?
試しにやってみたら、おー、ねじ留めできました。
しかし、クギがけっこうヘタレなので、もっと強力なモノは…と探したら、ぶっといキリの先だけがありました。太さは7ミリぐらい。長さが6?7センチあるので、持つのも苦になりません。
ファイルソーでぐりぐりやって、その巨大キリでとんとんやると穴が空くという手段にたどりつき、なんとか2ヶ所「締付打掛鍵」を取り付けることができました。
ここでお昼になり、私のパワーも使い果たしてしまったので、今日は終了。
あと、母の部屋と私の部屋につければ大丈夫かな。
夕飯時、父が
「真理子。日曜大工、ごくろうさま。お父さんに似て器用なんだな」
と褒めてくれました。
父はピアノと歌はうまいけれど、そんなに器用だとは思えない。
けど、黙ってました。